※本記事は、YouTube動画の内容をもとに文字起こしを行い、話し言葉や誤変換を整理したうえで、要点が伝わるようにまとめています。
内容理解を目的としており、発言をそのまま再現したものではありません。
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『プペル』を見ない理由として本文で語られているのは、映像の出来ではなく、作品そのものの性質です。STUDIO 4℃が手がけている以上、映像の質は高いと認めつつも、それだけでは見る価値にならないという立場から、「泣かせる映画」に乗れない理由が語られていきます。
さらに、感動を目的化した作品への違和感や、テーマに対する自己反論を内包していないことへの不満、二次創作やパロディが広がらない点まで含めて、『プペル』に対する評価の軸が整理されています。感動作としてではなく、作品の思想性や受け手の反応から見た批評になっているのが特徴です。
『プペル』を見ない理由は、映像ではなく作品の性質にある

プペルですね。僕は見てないです。見る予定もないですね。多分ね、面白いと思うんですけども、僕にとってはあんまり価値がないというふうに、もう見えてるんですね。
なんでか。映像は絶対いいんですよ。だって4℃だから。『AKIRA』とか作った、いわゆるSTUDIO 4℃ですよ。あそこが作ってるから、絶対映像は綺麗なんですよ。ただ、映像は綺麗だけども、僕に興味のないジブリってあるじゃないですか。例えば『コクリコ坂から』とかですね。あの辺って映像綺麗なんだけども、僕、興味がないんですよ。『思い出のマーニー』も好きな人はすごいいっぱいいるんですけど、僕あんまり興味ないんですよね。映像綺麗なのは知ってますし、マーニーの展示会を見に行ったんですけどね。
なんで興味がないのか。これはジブリのことと関係なく、プペルに関してですけど、なんで興味がないのかっていうと、泣かせる映画だからなんですよね。泣かせる映画に僕、興味ないんですよ。
僕が「泣かせる映画」に乗れない理由

かつて宮崎駿は、ジブリ作品は泣けるって取材で言われた。その時に、「泣くのが目的で映画を見るのはくだらない」と、「泣きたい人は『おしん』でも見てればいいんだ」って言ったんですね。NHKのドラマの『おしん』。あれを見てればいいんだって宮崎駿は毒づいたんですけども、これに尽きると。
感動ポルノとして見えてしまう
感動ポルノって言葉、あるのをご存知ですか。ポルノっていうのは、いわゆる性欲をかきたてる、そういうふうに欲望をかきたてるものをポルノって言うんですけども、感動ポルノっていうのは、感動する心をかきたてて、いわゆるポルノがエロ以外に目的がないのと同じように、感動ポルノも感動以外に目的がないような作品なんですけども、プペルは僕にとって、分類すると感動ポルノなんですよ。
感動ポルノを見て喜んで、「感動した」って言ってると、自分の感受性が鈍っちゃうんですよね。感動するように作られてるのを見て感動するのは当たり前で、感動できないような、というか、違うものを見て何か言い知れぬ感動っていうのは……違うな。泣くっていうのがまずいですね。
感動っていうのは心が動いて、何かわからないものなんですよ。泣けるものっていうのは、感動より僕はランクが低いと思ってるんですよ。
『プペル』は思想性が低く見える

あと、プペル、言い方悪いんですけど、思想性低いんですよ。
思想性っていうのは何かっていうと、自分の語ってることに関する疑問とか反論を、どれぐらい取り込んでるかなんですよ。
反論を作品の中に組み込めているか
例えばマーベルの作品って、『アベンジャーズ』にしても、『キャプテン・アメリカ』の思想と、あとアイアンマンの思想っていうのは、お互いぶつかり合うんですよね。『シビル・ウォー』以来。それは何だかっていうと、自分たちが持ってる正義感に対する反論っていうのが、映画の中に組み込まれてるからなんですよ。こういう映画を僕は思想性があるというふうに呼んでます。
宮崎駿も、例えば『ナウシカ』で書いた結論、映画版の『ナウシカ』で書いた結論を、漫画版の『ナウシカ』でひっくり返したり、『もののけ姫』でひっくり返したりして、次々と自分で言ったことを自己否定するっていうのが映画作家なんですよ。これはだから、僕、思想性が高いと思ってるんですけども。
高畑勲も一見、例えば『火垂るの墓』っていうのは反戦映画に見えるんですけども、あれはコミュニケーション障害の男の子が妹を死なせるっていう話。これもやっぱ思想性高いですね。一見、何々に見えて、「ここで感動するのか」というふうに見せて、違うっていう作り方してるんですけども。
テーマに対する自己反論が見えない
対してプペルは、「夢を諦めろと言われた」「いろんな人に言われた」「でも諦めなかった」。このテーマに対して作者の疑問がないんですよ。作者のキングコング西野という人が、「そんなこと言うけど、これ建前で、実は嘘っていう部分もあるよね」っていう、ここの部分言われたら痛くて反論できないよね、っていうのがないんですよね。
そういう自分の思想に対する反省なり、何だろうな、そういうようなものがないので、なんか葛藤がないからね、説教とか説得になっちゃうんですよ。なのでプペルは、僕は思想性がすごい低いと思ってます。
二次創作やパロディが出てこないのも大きい

だから、これの証拠ということはないんですけど、僕がプペルを見ないもっと大きな理由っていうのは、アニメファンとしては多分これ評価しないだろうなと思ってるんですよ。
なんでかというと、もう既にたくさんの人が見てるわけです。アニメファンも見てるんですよ。ところが、プペルの二次創作っていうのは出てこないんですよね。プペルのパロディとか、プペルの二次創作が出てこない。
面白いアニメは必ずオタクに見つかって、パロディされるんですよ。で、それが出てこない。本当に面白いアニメはパロディを生むんだけど、プペルは面白いに違いないと信じてる人はいっぱいいるけど、本気で面白がってる人はかなり少ない。だからパロディが出てこないんだというふうに、僕は思ってます。
内容の解説をするなら、配信に降りてからになる

配信に降りてきたら見るので、プペルの内容的な評価というか、解説するとしたら、配信に降りてからになると思います。
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